REHABILI REPORT

 

 

<傷病野生動物リハビリ報告シート> 随時募集中

会員の皆様から『傷病野生動物リハビリ報告』を随時募集しております。 
報告内容については下記「傷病野生動物リハビリ報告シート」をご参照ください。
多くのリハビリデータを収集し今後に役立て行くことが目的です。

そのためリハビリ成功例だけではなく、リハビリできなかったものや時間が経っているものでも構いません。
会員の皆様のご協力をお待ちしております。
 
[提出方法] 
 E-MAIL:<info@wra-hokkaido.org>へ写真もあれば一緒に添付してお送りください。
  郵 送 : 〒064-0917 
      札幌市中央区南17条西10丁目 石山通り動物病院内 WRA事務局
[問合せ先] 
WRA事務局 電話:011-378-9057(佐藤)  
      e-mailinfo@wra-hokkaido.org
 

 
リハビリ報告

リハビリレポート No.2

北広島市佐藤さんの仔ヒヨドリリハビリ報告です。

2021年  仔ヒヨドリの成長と野生復帰の日記

 

2021年8月26日、石山通り動物病院の斉藤先生からリハビリのお話を頂きました。巣から落ちた際に左翼上腕骨を骨折したと思われ、病院に持ち込まれ治療・療養していたヒヨドリの幼鳥です。面倒を見ていたスタッフの方にも懐いてきて、何でも食べるし猫も平気と。そう猫!!!…、私は犬が好きですし、野生動物リハビリで扱うのが殆ど鳥なので、猫を飼う気はありませんでした。ところが1年前に娘が目も開かない黒猫の赤ちゃんを保護し、そのまま家にいるのをご存知で「病院でも猫と一緒だから…」と連絡をくださった訳です。リハビリをすれば飛べるようになりそうとの事で、トライさせていただくことにしました。
 
家の庭にもよく来ているヒヨドリですが、改めて生態・性格、食性や食害などを調べました。
因みに、家に巣を作られると縁起が良いとされ、賢く人慣れしやすいので平安時代は貴族が好んで飼っていたそうです。卵を産むと2週間ほど抱卵し、わずか10日程で巣立ちの時を迎えるそうで、1回の子育てが早く終わると再度同じつがいが子育てをする事もあるとか。しかし巣立ちから2か月ほどは親と一緒に過ごすそうです。北海道のヒヨドリが冬場本州に渡ること、一部は渡りをしないで一年中北海道に居ることは我が家で体験済みです。食性は雑食で果物・花蜜~昆虫まで食べるので、果樹園ではブルーベリーを食べられたリンゴを突かれたと被害が出ます。
 
ここからは、一喜一憂、試行錯誤の巣立ちまでの日記です。
 
8月29日㈰
午後の開院時刻に合わせて段ボールを持参し自宅へ連れ帰りました。ケージ(45×45×50cm) に新聞紙を敷き、留まり木を2本付け、病院で入れて下さった〈生のトウキビ・メロン・ミールワーム〉を入れ、水飲みと1輪挿しに〈アカツメクサ〉をさした中に移動しました。まだあどけない顔で嘴の横に黄色い所が残っている仔でした。
移動や環境の変化で疲れたと思い、猫も隔離し1階の部屋で静かに置いておきました。
 
8月30日㈪ 
朝見ると、トウキビとすぐわかる未消化の糞を沢山していました。メロンは好きと聞いていましたが、なるほど完食していました。庭に残っていた〈ブルーベリー〉と畑の〈ミニトマト〉〈ミールワーム〉を餌入れに足しました。
猫の関心が酷いので、昼過ぎに旧宅1階の居間に移動。静かで良いのですが、こまめに様子を見ることは出来ないし、病院の暮らしと比べ寂しすぎるかもしれません。餌入れに〈リンゴ・ライ麦入りパン〉、花瓶に〈アカツメクサ・シモツケ・リナリア〉と蜜の有りそうな花を増やし〈スイスチャードの葉〉も入れてみました。2回目の〈ミールワーム〉15匹は入れた途端に完食しました。  
 
8月31日㈫ 

ミニトマト・リンゴは全く食べていません。花は好きで突くし食べるのに引っ張るので花瓶から抜けてしまっています。リンゴは櫛切りにしていましたが、小さな角切りにして蜂蜜を付けてみました。パンは気に入ったようでほぼ食べてありましたし、新しくした生のトウキビも突いた痕がありました。
夕方近く寂しいだろうと思い、YouTubeでヒヨドリの動画を見せたところ、忙しく動き、一緒になって「ピイーッ!ピイーピイー‼」鳴きました。夜は19:00に常夜灯にして就寝。
 
 
 
 
 
9月 1日㈬ 
床の新聞紙や餌・花も全て交換。小さな角切りにして蜂蜜を付けたリンゴは食べていません。我が家に来るヒヨドリ達はリンゴが大好きなのでとても意外です。放鳥した時に家の周りで食べられる物を覚えさせたいと思い、〈ブラックベリー・ユスラウメの実・ボリジ・月見草・ナスタチューム〉も加えてみました。ナスタチュームの花は夢中になって突くので早速補充。
 
名古屋の丹羽さんに餌のアドバイスをお聞きしたところ、バナナとトマトが栄養が有って良いとの事で、バナナは皮ごと斜めに切りトマトも果肉が見えるように切って与えました。
 
本日もYouTubeで鳴き方を練習し、定食を食べて19:00就寝。
 
 
  
9月 2日㈭ 
バナナを結構突いて食べてありました。パンは完食し生トウキビも食べ、花も蜜を摂ったようでした。餌の取り方を変えようと思い、〈メロン・リンゴ・トマト〉を串に刺してケージに付けてみました。皿には小さな角切りにした物を置いてみました。夕方には、串のメロンは完食でしたが、トマトは突く程度、リンゴは無視でした。皿に入れた物は、メロンを少し食べたのみ。生のトウキビを食べる量が減り、糞が消化された良い状態になりました。
 
とても元気ですし私には懐いてきました。ただ今日は骨折していた左翼が身体にピタッと付かず少し開いて垂れている気がしました。動きも良く羽繕いも出来ていますし心配はないと思います。環境に慣れて、気が緩んだのかもしれません。
 
YouTubeでの鳴き方練習は、聞いた声を真似して鳴いているように聞こえましたし、ケージの側面フェンスに摑まったり留まり木を移動したりと、ずっと動いていました。
 
 
9月 3日㈮ 

ウドの実

昨夜串に刺しておいたミニトマトが無くなっていました。赤いフロックスの花も蕾だけになっていましたが、パンは少し残っていました。
 
花を取ってくる序に、外のヒヨドリも食べるウドの実も採取しました。ケージに入れた途端、花よりもメロンよりも夢中で熟して黒くなったウドの実を次々と食べました。大好物だった様です。
 
庭には3ヶ所にウドが出ますが、食べなかった茎が大きく伸びて白い花を咲かせます。やがて夏になると実がなりだんだん黒く熟してきます。コムクドリなども大好きで良く食べに来ます。山にも有るでしょうし良い食べ物が見つかりました。 
 
 
 
 
9月 4日㈯ 
今日からいよいよ飛ぶ練習をさせようと思い、使っていない旧宅の三畳ほどの玄関を片付け、脚立を置き、それに留まり木用に枝を縛り付けました。昼過ぎにケージごと玄関に連れていき開扉。ケージから出て床の上にいましたが、やがて脚立の段に上がり、1時間後には枝に留まっていました。羽ばたくものの、移動は脚でジャンプ。
 
16:30にミールワームとメロンを用意してケージに戻すと、水を飲みミールワームを完食しました。庭で見つけたきれいな青虫には直ぐには手を出しませんでしたが、間もなく銜えてペシペシと打ち付けてから食べていました。満腹になったのか疲れたのか16:50寝始めました。  
 
 
9月 5日㈰ 
朝見ると、バナナを中心にブルーベリー・パン・花を食べてありました。この日も玄関でのリハビリ(飛ぶ練習)をしましたが、餌を食べに床に降りる以外は脚立に付けた枝の上の移動だけのようです。
床にペットシーツを敷き直径30㎝くらいの水浴びを用意しましたが使っていませんでした。
 
18:00にケージに戻し部屋に移動。
 
 
9月 6日㈪ 
餌の好みが少しずつ変わってきて、メロンとトウキビが残るようになりました。代わりにバナナとトマトをよく食べますし、ウドの実は入れたら直ぐに完食します。ミールワームは育てていますが1日に30~40匹食べるので大きいサイズが減ってきました。脚立を置いている対面の壁に高くなるように枝を付けました。
13:30その枝に留まらせると上手に壁にもぶつからず脚立の枝へと飛んで移動しました。初飛行です。そして床に降りて水を飲んだと思ったら、水浴びをしてしっかり羽の手入れもしました。活発に遊んでいるものの高い方の枝には行きません。
14:50ミールワームで釣って飛行訓練開始。脚立の枝で先ず1匹味見させてから高い枝の所で呼びました。飛んできたものの上昇が足りず靴箱の上に不時着。トライのご褒美をあげて一休みさせ、脚立の枝に戻して再トライ。見事に上昇飛行して枝に留まり、ご褒美をゲット。脚立に戻って残りのミールワームを完食しました。
18:00に見に行くと高い枝の上に留まっていました。きっと自信がついて何回か飛んで移動してみたのでしょう。捕まえてケージに戻しました。
 
9月 7日㈫ 

今日は玄関にブドウ・トマト・なしなどを枝にセッティングして10:30に連れてきました。ミールワームを使って3往復させてみましたが、慣れたものです。17:00まで置いておきましたが、枝先のトマトなども食べリラックスしていました。ケージに戻すのに捕まえるのに苦労するほど上手に飛べています。
 
 
9月 8日㈬ 
玄関リハビリも5日目になり、連れていくと直ぐにケージから出て楽しそうにしています。
 
 
 
9月 9日㈭ 

脚立の上に枯葉の付いた大枝を付け足しました。枝ぶりも複雑ですし、動きが野鳥っぽく見えます。枯葉とは言え葉っぱが有るのが新鮮なようで嬉しそうです。
 
 
 
 
 
 
 
 
9月10日㈮ 
朝から22℃あり穏やかな日です。斉藤先生から自宅の庭での放鳥の許可も頂いたので、9:40からケージごと庭先を体験させました。庭の木を見て行きたそうな素振りを見せましたし、ヒヨドリ3羽が鳴きながら飛んで行った時には、大きな声で呼ぶようにアピールしていました。しかし近くではカラスも鳴いていたので放鳥時には要注意です。玄関に戻りケージから出し、そこに昨晩捕まえておいたガをいれてみました。ガに気付くと床に降りてやや観察し、捕まえて食べ、嬉しそうにしていました。
午後には玄関フードまで行けるように引き戸を開け、庭や空や道路など外の様子が見れるようにしました。玄関フードには行きませんでしたが、水浴びをしたり枝が揺れて取り難い所に付けたプチトマトやブドウを食べようと頑張ったり活発でした。
16:00頃にはケージに戻し、アカツメクサが沢山咲いている草原の中に置いて20分程リフレッシさせました。 
 
9月11日 ㈯ 

もしかすると外に出たらそのまま飛んで行くことも考え、今日はケージごと家の周りを見せて歩き、ウドの実が有るところではケージ越しに食べさせました。その後、玄関ではなく玄関フードの台の上にケージを置き、玄関から玄関フード、更に外まで自由に移動できるよう戸を開け放しました。しかし、ケージから出て水浴びをしていたと思ったら、ケージに戻り日向ぼっこ。ヒヨドリの声が聞こえた時には鳴き返していましたが、外に出る勇気は無いようです。
 
15:00過ぎ迄見守っていましたが諦めてケージを玄関に戻しました。今晩はケージを部屋に戻さず玄関で過ごさせる事にしました。しっかりと食べさせておこうと、〈ミールワーム・ミニトマト・バナナ・リンゴ・パン・ナシ・トウキビ・ウドの実〉はたっぷり入れておきました。
 
 
 
9月12日㈰  
昨晩は強い雨が降ったものの曇りで暖かい日になりました。外に出るハードルを下げようと思い、玄関フードの前に枝を付けた脚立をもう一脚用意しました。
11:00準備ができたので昨日のように開け放し外から呼んでみましたが、玄関の中の枝に留まってこちらを見るだけ…。それでも捕まえて玄関フードの台に置いたら、外の脚立の枝にパッと移動しました。そして気持ち良さそうに辺りを見回し、枝を移動していましたが、車が通ると驚いて中に入ってしまいました。
餌を色々食べながら休憩していた12:48、突然の雨と雷と稲光。振動も伝わって近くに落ちている?中々の荒天ですがこれも勉強と、玄関フードのガラス戸だけ閉めて外の様子を見られるようにしておきました。
14:00頃には止みましたが、気になるようで外を見ていました。
 
 
 
9月13日㈪ 

朝外まで出られるように戸を開け放すと、外の脚立の枝まで出ていき、枝でリラックスしたり玄関の中に戻ったりと慣れた感じで移動していました。2時間くらい経った10:27、突然4m~5m先のシャクナゲの枝まで飛びました。そこからモミジの木に次にオンコの木に移動し赤い実を見つけ食べていました。生っているのに気が付かない奥に残った実でしたが、さすがヒヨドリと感心しました。その後もグミの木やブドウの木にと庭中を探検していました。
12:38玄関前に来て置いてあったウドの実を食べ、玄関の中のパンやミールワームも食べて一休み。その後も庭と玄関を行き来し遊んでいたようです。
16:30には外の脚立の枝に留まって風に吹かれていました。午後からは北風が強くなりお疲れのようですし、野生のヒヨドリの姿もありません。
17:00に玄関の中に入れて本日のトレーニングは終了です。
 
 
 
 
9月14日㈫ 
朝、昨日と同じように戸を開け放しても中々外に出ず、出てからも玄関近くにいました。10時過ぎにやっと庭に行き、ブドウの実をつついていましたが、12時ころ見ると玄関の中の枝で休んでいます。
 13時前に庭で声が聞こえたのに姿が見えないと思ったら、かなり高いライラックの枝の茂みに隠れていました。10日からずっと見守っていましたが、午後外出予定が有り留守になるので、玄関は戸を閉め玄関フードには入れるようにしておきました。
 
外出から帰宅した16:15には玄関フードの中にいましたので、玄関戸も開けました。バナナやパンを補充していた時、ハチのような虫が入って来たと思ったらパクッ‼っと食べていました。17:45そろそろ玄関に入れて戸を閉めようと思いましたがいません。探していると昼間いたライラックの高い枝の茂みから小さな声がしました。そのまま休む心算のようなのでそっとしておき、玄関フードに水や餌をセットし自由に入れるようにしました。初の『外泊』、明日の朝までどうしているか少々心配です。  
 
 
9月15日㈬ 
7:30賑やかなヒヨドリ達の声で外に出てみました。四五羽の群れが飛んで行くのが見えました。外泊したヒヨちゃん(他のヒヨドリと区別の為)は何処に?と庭を探しましたが見えません。玄関フードに置いたパンやバナナは減っています。朝ご飯を食べて、群れに入って旅立った?のでしょうか。巣立つことが出来たならお役目卒業です。
我が家は2階に居間が有るので、窓から庭やヒヨドリの群れが飛んで行った林の方が見渡せます。また裏には1本大きなカラマツが有り、枝が窓の近くまで伸びています。
8:30何気なく窓からカラマツを見た時、枝や葉をつつきながら遊んでいるヒヨちゃんがいました。今朝は9度まで気温が下がりましたが無事に夜を過ごし朝ご飯を食べ、家の周りで飛ぶ練習をしていたようです。11:00には庭の方に戻り餌を食べていました。午後からは私も庭で片づけをしながら様子を見ていました。
すると15:00、二羽の野生のヒヨドリが近くの木に来ました。そしてヒヨちゃんがいる桜の枝に一緒に留まり、まるで三羽で相談でもしているように見えました。「写真を撮りたい」そう思ってちょっと目を離した間に三羽の姿は無くなっていました。お迎えに来てくれたようです。この日はもうヒヨちゃんの姿を見ることはありませんでした。
 
9月16日㈭ 
もしかすると来るかもしれないと思い、朝玄関フードの外の脚立の上に、ミールワームやパンなどを用意しておきました。9:30外に出ると澄まし顔で食べているヒヨちゃんがいました。この日はお教室が有るため、10:00~15:00までは様子を見られません。お教室が終わり生徒さんを送りに出た15:30、庭の木の枝にいました。見ていると飛んできた虫をパクッ!ヒヨちゃん用に刺しておいたリンゴに来たハチをパクッ‼ 追い回すでもなく、いとも簡単に捕まえて食べていました。どんどん成長しています。感心していたその直後、野生のヒヨドリが一羽お迎えに来て直ぐに一緒に飛んで行きました。昨日の一羽でしょうか…?しっかり仲間に入れてもらえたようで安心しました。
 
外泊した14日の夜から玄関の戸は閉めましたが、玄関フードは出入りできるように夜も開けてあり
ました。玄関フードの中には果物やパン、水は常に用意しておいたので、17日の昼頃にも来て食べていましたし、その後も餌が減っていました。ランチかおやつを食べに来ているのでしょう。しかし、21日~24日まで家を空けたので20日で給餌も終わりました。以上が仔ヒヨドリの成長日記です。
 
 
 
 
 
今回はヒナの巣立ちからの手助けでしたので、成鳥がリハビリを終え野生復帰するのとは違い、親鳥から学べないヒナが野鳥として生きていくハードルの高さを実感しました。
仲間が来てくれなかったらずっと玄関暮らしだったかもしれません。我が家には30年以上前からヒヨドリ達が来ていて、冬場にはリンゴやパン、獣脂などをあげています。餌が無いとピーッ!ピーッ‼と催促されますし、窓から覗かれた事もあります。
今(2022年1月)も、催促の毎日です。一羽、バナナを食べる仔がいるのですが、ヒヨちゃん?かもしれません。
 
 
 

リハビリレポート No.1

天塩町の河瀬さんからのリハビリ中の幼鳥と無事放鳥できたエゾフクロウのリハビリ報告を紹介します。

窓から外を覗いている様子

幼鳥

平成23年4月22日早朝、天塩町市街地の町道脇で蹲っているところを新聞配達のオジサンに拾われました。 この子は、自宅隣の無線赤十字奉仕団事務所で保護しています。林(国有林)が直ぐ近くですから、毎日様々な野鳥類がインコの残餌給餌台にやってきます。
朝露に濡れて汚れていましたが、骨折等はしていない様でした。
保温・給水のあとで餌としてワームとインコ用のヒエ・アワを与えました。暫くはワームもヒエも食していましたが、2週間ほど経過してからは、ワームは殆ど食べなくなり、インコ・カナリヤ用の餌とレタスばかりを好むようになってしまいました。勿論ワームも与えていましたが、籠の外に放り投げるようになってしまったので、それ以降ワームは与えないことにしました。
6月に入ってからは、リハビリを兼ねて事務所内を自由に飛び廻ることが出来るよう籠の扉を開けていますが、時折開けた事務所の窓から外に飛び出しては行きますが、何故か事務所に戻ってきます。
渡りの時期も過ぎてしまいましたので、来春の放鳥を目指し人馴れしないようリハビリを続けます。

 

果たしてこの子は何でしょう

    

後姿はこんな感じです。

   

 
 

エゾフクロウ

平成23年10月7日午前9時30分頃、天塩町郊外の牧場に設置している鹿除けネットに絡まっているところを保護されました。
ダンボール箱に押込まれ小さく見えましたが、翼長は130cm程ありました。帰宅して大型鳥用のゲージに移し、水を与え鶏肉とマグロの切身を与えましたら、夜の間に結構食べたようでした。
翌朝、自宅に居るオウム(ソロモンオウム・2歳7ケ月)と窓越しにご対面させたところ、どちらも警戒心丸出しで「威嚇ごっこ」でした。この動作の中でフクロウの眼・翼・脚・爪などの状態を確認しました。結果は、目立った外傷や身体の何処かを庇うような仕草は全く見られませんでしたので、早期の放鳥を計画し、天気の安定していた9日夕方にそばの国有林へ放鳥しました。
我家には、毎年猛禽類(主にフクロウ・アオバズク)が運ばれてきますので、夏場はスーパーハウス内でリハビリをしています。時々車庫に出没する野ネズミを籠で捕まえて餌にしますが、今回はその必要もありませんでした。(冬季間は無線赤十字奉仕団事務所内でリハビリです。


 

放鳥前のエゾフクロウ

  

放鳥後こちらを見下ろしている様子